Re.(5) 航空機を旋回させる力は?

  • 投稿No.1017 元投稿No.1015 佐伯さんへの返信
  • 投稿者:無名
  • 投稿日:2022-02-05 15:12:53

>>事故機について言えば、尾翼の大半を失ったうえ、ヨーとピッチ変化を含む極めて特異なダッチロールに陥っています。 エンジン出力差はヨーの偏りを助長するので、ダッチロールが促され、より制御困難に陥るかと思います。

詳細な考察ありがとうございます。私も同意見です。この話題に関係する興味深い記述を紹介します
(123便事故を追う者の必読書からの引用ですからご存知かもしれませんが笑)

専門家の指摘

「何もせず放っておけば運動は収束した」(※複数の条件下で)

「123便の操縦者は最後まで操縦輪とペダルの操作を続けている。冷酷な言い方をすれば、彼等は舵が効いていないことに最後まで気付かなかった...」

油圧を切ったシミュレーター訓練を受けた乗務員

「そのとき操縦が効いていないことはもちろん知っています。しかし気がつくと、必死にコントロールしているのです。飛行機が運動をはじめると、どうしても操縦桿を動かしてしまうんですよ」

123便クルーの操縦がPIO(パイロットの操作が引き起こす自励振動)へ繋がったとは考えたくはありませんが、
機首を右に左に定まらず安定しない状態での出力操作自体が、ダッチロールを助長していた可能性も否定出来ないと思いました。

ところで、前トピックのカナダ航空減圧事故が気になり報告書を読んでみました。
123便と比べて、爆発的な減圧が起こったにも関わらず、減圧症の負傷者もいない。某氏提唱の「機内に猛烈な風が吹き続け氷点下に曝される」による負傷者も機内状況の記述もありませんでした。
タイ航空機爆発物事故も同様です。

Re.(10) 大月旋回雑感

  • 投稿No.1016 元投稿No.1011 文系ちゃんさんへの返信
  • 投稿者:風のたより
  • 投稿日:2022-02-05 01:52:15

正常時であれトラブル発生後であれ存在するそうしたアソビに加え、リンケージロッドの傾く部分、つまりはアクチュエーターバルブを開く領域は輪を回したとてエルロンの動きには寄与しない それら両方をひっくるめて(トラブル発生後の)アソビと称したまで。それであれ8度もないという事であれば差し控える分が少なくなってよりエルロンが動いただろうとなるだけのこと。

文系ちゃん様、
舵輪のアソビの大きさですが、
バネによる制御バルブを持った油圧装置は正常時でもアソビは必ず存在します。
油圧消失時は制御バルブ内のバネを潰し切る少し前から動翼が動き出したのではないでしょうか。
そのため、アソビの大きさが両者では異なります。
油圧消失時のアソビを8degとすると正常時は2degから3degぐらいではないでしょうか以上です。

Re.(4) 航空機を旋回させる力は?

  • 投稿No.1015 元投稿No.1013 無名さんへの返信
  • 投稿者:佐伯
  • 投稿日:2022-02-05 01:01:50

> 上さんより質問がありましたが、エンジン出力差による制御説について、佐伯さんはどの様にお考えですか?

エンジン出力差による操縦制御は不可能あるいは極めて困難と判断します。

純粋に理論上だけなら進行方向を変えることは叶うようですが、事故機について言えば、尾翼の大半を失ったうえ、ヨーとピッチ変化を含む極めて特異なダッチロールに陥っています。
エンジン出力差はヨーの偏りを助長するので、ダッチロールが促され、より制御困難に陥るかと思います。
当時のクルーは事故機に何が起こったのか分かっていないし、その状況を脱するための訓練も経ていません。
当然、1985年時点で、油圧4系統喪失の場合の対処要領など研究もされていません。後年得られた知見を1985年時点に遡らせるのは厳に慎むべきかと思いますね。

> 他トピックで議論されている話題
> 「油圧が切れた状態で操縦輪が動く?」ついて重要な情報を入手しました。
> 747型では、油圧切りでも操縦輪は動くようです。

翼のエルロンアクチュエータの前段に中央制御アクチュエータが存在するので、こちらの方が何か作用しているのでしょうね。
とにもかくにも、肝心の全系統の詳細説明もなしに、エルロン側のアクチュエータだけを切り取ってあれこれ議論するのは危ういし、情報不足かと思います。

Re.(10) 大月旋回雑感

  • 投稿No.1014 元投稿No.1011 文系ちゃんさんへの返信
  • 投稿者:
  • 投稿日:2022-02-05 00:51:56

> エンジン左右で推力差が有れば旋回するとされているはずです。ただしダッチロール運動を増長させるともされていたように記憶しております。
1.それは航空理論として実証されているのですか?
2.そうだとするとどのような仕組みで旋回するのでしょうか?

Re.(3) 航空機を旋回させる力は?

  • 投稿No.1013 元投稿No.1010 佐伯さんへの返信
  • 投稿者:無名
  • 投稿日:2022-02-05 00:28:43

>>後部の破口が、ピッチングとヨーイングの運動を生むとの考え方はほんとうに珍妙です。

ここでも正体不明の「風」が起因となっているようですね。尾部に発生する乱流の追加説明がなければ考察も厳しい。
他のトピックの発言

>>ローリングは一度ロールが始まると先の2つと異なり戻る力がほとんど働きません。

この認識では、123便に発生した運動モード、風見安定、復元力、尾翼有無の影響を理解していないと情報交換や議論は難しいですね。

上さんより質問がありましたが、エンジン出力差による制御説について、佐伯さんはどの様にお考えですか?
私は不可能であったと考えます。
当時、操縦の研究もされていませんし、やはり尾翼が無く、方向静安定が取れない状況では相当厳しい。チャートを見ても目立った左右のエンジン出力差もありません。

他トピックで議論されている話題
「油圧が切れた状態で操縦輪が動く?」ついて重要な情報を入手しました。

747型では、油圧切りでも操縦輪は動くようです。
後の767型は、ラムエアタービンが動くまで操縦輪はロック。
(駐機状態、始動前、燃料カットオフでエンジン停止の状態)

操縦輪操作量=補助翼ポジションは無関係のようです。

Re.(3) 航空機を旋回させる力は?

  • 投稿No.1012 元投稿No.1010 佐伯さんへの返信
  • 投稿者:佐伯
  • 投稿日:2022-02-04 23:56:56

> 旋回にしろ、それを輪の操作でしたかったのならば待てば訪れるターン方向へのロールに合わせて輪を回すまで そしてそのままヒダヒダの2つ分でも3つ分でもそれ以上でも回したままにするだけ。そういった形跡が見られるならエルロンで旋回したかったのにできなかった とする見方もうなづけるが、実際どうなんだと。

操舵の手順とエルロンの機能を誤解している。
旋回は、機体を傾けるのと同義。

機体を傾けたら、機体を傾けたまま、舵は中央に戻すのですよ。舵輪を切ったまま旋回するわけではないです。
何度注意したら直るのでしょうか。

まずは基本的なところを抑えるべきかと思いますよ。

Re.(9) 大月旋回雑感

  • 投稿No.1011 元投稿No.1008 風のたよりさんへの返信
  • 投稿者:文系ちゃん
  • 投稿日:2022-02-04 23:17:53

風のたよりさまへ

> 空間に浮かぶ物体の動きの自由度は6つになります。
> 航空機なら重心点を通る3方向の軸に対して平行に動く動きが3つ、3軸回りに回転する動きの3つの合計6つです。
> 3方向の軸のうち前後方向の軸をX軸、左右方向の軸をY軸、上下方向の軸をZ軸とします。
> X軸回りの回転をロールリングと呼び、Y軸回りの回転をピッチングと呼び、Z軸回りの回転をヨーイングと呼びます。

> 戻そうとする力は胴体の前面投影面積の増加により付与されます。
> 以前にも描きましたが、ピッチングとヨーイングは先ほどの2つの力が働きます。
> そのため、この2つの回転は放置しておいてもある揺れ幅の中で振動するだけの可能性が有ります。
> 一方、ローリングは一度ロールが始まると先の2つと異なり戻る力がほとんど働きません。

詳しい解説 ありがとうございます。
飛行機が飛べばセルフアライメント的に真っ直ぐ飛ぼうとするという事でしょうか?受ける気流で抵抗が一番少なくなるようにY軸Z軸で回転し進行方向向きに収束するという作用が働くのかな?
それが主翼の揚力からくる限度こそあれX軸の回転は元に戻す力があまり作用しないから対処の必要があったと。
そういえばペットボトルロケットなんかはX軸の回転に対してのみ対策をしているようではありますね。
 
> そのためエルロンによりストップを掛ける必要があります。
> よって、ローリングの打ち消し操作に集中させざるおえなかったと考えます。

自分としてはカウンター操作を継続した結果があのRLLチャートだと思っています。輪をカウンター的に操作しなかった場合とか、逆にロールに同調させるような操作をした場合も同じチャートになるとは思っていません。エルロンが動かなかったのならば、どれであれ同じチャートとなるのでしょうが、そんな事はないでしょう。

上さまへ

エンジン左右で推力差が有れば旋回するとされているはずです。ただしダッチロール運動を増長させるともされていたように記憶しております。

<以下独り言>
機体健全状態 ぶっちゃけの所油圧が正常であれば輪を操作すると一時的には輪とエルロンとの位置関係に乖離が生じるがすぐさま油圧でアクチュエーターが動きその差分が解消される その位置関係の乖離発生と解消がオーバートラベルメカニズムの真骨頂 ロストモーションデバイス由来なりのどうしても解消できない機械的アソビの領域を越えればあとは輪の操作に対してリニアにエルロンが動くものと捉えています。
問題なのは油圧を喪失場合の振舞い 正常時の概念に囚われてはいけないと思うのですが。正常時であれトラブル発生後であれ存在するそうしたアソビに加え、リンケージロッドの傾く部分、つまりはアクチュエーターバルブを開く領域は輪を回したとてエルロンの動きには寄与しない それら両方をひっくるめて(トラブル発生後の)アソビと称したまで。それであれ8度もないという事であれば差し控える分が少なくなってよりエルロンが動いただろうとなるだけのこと。
旋回にしろ、それを輪の操作でしたかったのならば待てば訪れるターン方向へのロールに合わせて輪を回すまで そしてそのままヒダヒダの2つ分でも3つ分でもそれ以上でも回したままにするだけ。そういった形跡が見られるならエルロンで旋回したかったのにできなかった とする見方もうなづけるが、実際どうなんだと。

Re.(2) 航空機を旋回させる力は?

  • 投稿No.1010 元投稿No.1006 無名さんへの返信
  • 投稿者:佐伯
  • 投稿日:2022-02-04 21:50:01

> 補助翼が動くならば何故、ダッチロールが止まらないのか、機長のターン指示タイミングで機体が全く逆の反応しているのか説明がつきませんね。

風の便り氏によれば、ローリングの打ち消し操作に集中していたらしいです。
が、まったく打ち消されていないのはデータのとおり。きわめて不可解ですね。

さらに「機体後部の破口により機体が回転すればするほどより回転を助長する力と機体が回転すればするほどそれを戻そうとする力の両方が働いていたと考えられます。」は意味不明すぎます。
後部の破口が、ピッチングとヨーイングの運動を生むとの考え方はほんとうに珍妙です。

誤解を広めるのはよくないので、珍奇な航空理論を振りかざすのは止めていただきたいものですね。

”ワタナベケンタロウ”Youtubeのご紹介

  • 投稿No.1009
  • 投稿者:AOSAN
  • 投稿日:2022-02-04 20:28:55

本日、#54がUPされました。#52~の佐藤氏の考察の結論となります。
https://www.youtube.com/watch?v=86-L3V3iiMs

まあまあの所まで来た感があります。私の独自調査とも近いようですし。

Re.(8) 大月旋回雑感

  • 投稿No.1008 元投稿No.1004 文系ちゃんさんへの返信
  • 投稿者:風のたより
  • 投稿日:2022-02-04 20:09:01

文系ちゃん様へ
風のたよりです。
空間に浮かぶ物体の動きの自由度は6つになります。
航空機なら重心点を通る3方向の軸に対して平行に動く動きが3つ、3軸回りに回転する動きの3つの合計6つです。
3方向の軸のうち前後方向の軸をX軸、左右方向の軸をY軸、上下方向の軸をZ軸とします。
X軸回りの回転をロールリングと呼び、Y軸回りの回転をピッチングと呼び、Z軸回りの回転をヨーイングと呼びます。
123便の場合、機体後部の破口により機体が回転すればするほどより回転を助長する力と機体が回転すればするほどそれを戻そうとする力の両方が働いていたと考えられます。
戻そうとする力は胴体の前面投影面積の増加により付与されます。
以前にも描きましたが、ピッチングとヨーイングは先ほどの2つの力が働きます。
そのため、この2つの回転は放置しておいてもある揺れ幅の中で振動するだけの可能性が有ります。
一方、ローリングは一度ロールが始まると先の2つと異なり戻る力がほとんど働きません。
そのためエルロンによりストップを掛ける必要があります。
よって、ローリングの打ち消し操作に集中させざるおえなかったと考えます。