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御巣鷹山の悲劇
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> > 見学者さんへ > > 落合証言を時系列的に記すと > > 「私は羽田にもどれればいいな、と感じていました。しかし、まだ雲の上で、高度も高いし、ちょっと無理なんじゃないかな、とだんだん不安になってきました。しかし、ライフ・ベストが座席の下にあることがわからないお客様や、わかっても、ひっぱって取りだすことがわからないお客様も少なくありませんでした。私の近くにも、ベストの場所がわからなくて、取り乱している若い女性の人たちがいました。そのときになって私は、席を立って、お客様のお手伝いをはじめたのです。お客様はこのときはじめて、座席ポケットのなかの『安全のしおり』を取りだしました。」 > > 「全員が救命胴衣をつけ終わるまでに五、六分かかりました。」 > > 「揺れはいっそう大きくなりました。もう立っていることはできないほどです。救命胴衣をつけ終わってすぐに、ほとんどいっせいに安全姿勢をとりました。」 > 時系列の引用が恣意的です。それまでの落合さんの証言を引用していないことで混乱を招いています。 > 以下にこれを整理します。 > 1.そのうちに酸素が出なくなりました。いつだったか、私がフライトをしていたとき、お客様から、酸素マスクは何分くらいもつのか、とたずねられたことがありました。全員が吸った場合、18分くらい、と計算したことがあります。そのくらいの時間が経過していたのかもしれません。でも、ほとんどのお客様は、そのままマスクをしていました。 > →18分と仮定した場合、この時点で18:42頃で、大月旋回が始まっています。 > 2.ちょうどそのころになって、私のうしろのL5(最後部左側)ドア受持ちのスチュワーデスが、まわりのお客様に「座席の下にある救命胴衣を取りだして、つけてください」という指示を出しました。 > 3.私は通路に出て、L5のスチュワーデスの受持ちのお客様のお手伝いをして歩きました。彼女が私の席よりうしろのほうをまわり、私は、前のほう二列分くらいの左右のお客様を指示してまわりました。 > 4.全員が救命胴衣をつけ終わるまでに五、六分かかりました。つけ終わっ方は、となりの方を手伝ったりしていました。救命胴衣をつけているあいだに、スチュワーデスの声でアナウンスがあったのです。正確には覚えていませんが、「急に着陸することが考えられますから」というような内容です。それと、「管制塔からの交信はキャッチできています」とも言っていました。私の想像では、二階席のアシスタント・パーサーが操縦室に入って、様子を聞いてきたのではないかと思います。落着いた声でした。 > →5、6分経過した時点で、18:47頃、青梅付近での左旋回が始まった頃です。 > →CVR筆記録より引用します。 > ・18:48’08、客室乗務員が「予告なく着陸する」可能性がある旨をアナウンスしている > ・18:55’36、「交信はちゃんとつながっている」ともアナウンスしている > このことから、18:48以降18:55を含む時間帯に絞ることが出来ます。 > 5.私は「56C」にもどりました。L5のスチュワーデスは通路をはさんでふたつうしろの空席に座りました。 > 6.安全姿勢をとる直前、私はとなりのKさんに言いました。「緊急着陸して、私がもし動けなかったら、うしろのL5のドアを開けて、お客様をにがしてやってください」と。Kさんは「任せておいてください」と、とても冷静な声で言いました。Kさんと言葉をかわしたのは、これが最後です。 > 7.そして、そのとき、窓の外のやや下方に富士山が見えたのです。とても近くでした。このルートを飛ぶときに、もっとも近くに見えるときと同じくらいの近くでした。夕方の黒い山肌に、白い雲がかかっていました。左の窓の少し前方に見えた富士山は、すうっと後方に移動していきます。富士山が窓のちょうど真横にきたとき、私は安全姿勢をとって、頭を下げたのです。 > 8.安全姿勢をとった座席のなかで、体が大きく揺さぶられるのを感じました。船の揺れなどというものではありません。 > 9.そして、すぐに急降下がはじまったのです。まったくの急降下です。 > 以上が、時系列順の整理です。すなわち、合理的に考えれば、18:48以降急降下までの時間で、かつ急降下に近接した時間帯に、富士山を見ていることは明らかです。 > 逆に、落合証言を引用しながら、その一部を無視するのはどういう了見でしょうか?
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