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御巣鷹山の悲劇
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無名 さんへの返信です。 > >> (なお、個人的な見解ですが、私は日航の責任が軽いとは思っていません。羽田沖墜落事故に続き、数年内に大事故を連続させたこの会社は、当時何か問題や欠陥を抱えていたことを想起させます。) > 私は責任は軽いと考えています。日航はボーイング社の実際の修理図面を手にしていませんよね。それを考えると修理ミスの発見は困難であり、運行管理者としての責任は別として、日航、運輸省に責任を負わせるのは厳しいと感じてしまいます。 > 皆さんの考える日本航空の過失責任の見解を聞いてみたいですね。 > 123便をケースにした航空機事故の法的責任に関する論文の一部を紹介します。長文ですがトピックに関係する内容ですので興味のある方はどうぞ。 > ※アプリによる自動変換の為、誤字脱字があります。 > 航空機事故に対する法的責任 > ひとたび航空機事故が発生すると、関係者は > 次のような法的な取り扱いを受け、さらに法的処分が行われる。 > まず第一に、航空事故調査委員会設置法(昭和48年10月12日法律第113 号)にもとづき、航空事故調査委員会による事故調査が行われる。 > これは、国際民間航空条約の規定並びに同条約の附属書として採択された標準方式及び手続に準拠して、航空事故の原因を発明するために行われるものである。同法第15条第2項によると、同委員会が事故調査に必要と認めた場合には事故関係者に対する質問が行われ,、また事故関係物件を検査し提出を求め、当該物件の保全を命じまたは移動を禁止することができる。もし関係者に虚偽の報告や陳述があり、また物件の提出が行われなかった場合には罰則が課せられることになる。ここで重要なことは、この調査が犯罪捜査の為のものではなく、あくまでも事故原因を究明するためのものであるということである(同法第15条5項)。 > 第二に、航空法にもとづき, 事故関係者は技能証明が取り消され,、また一年以内の期間を定めて航空業務の停止処分が行われる。同法第30条は、これらの処分を行う要件として、航空従事者が航空法もしくはこれに基づく処分に違反したとき、または職務を行うに当たって, 非行又は重大な過失があったときとしている。 > 第三に、刑法や刑事特別法にもとづき、 最高5年の懲役刑に処せられる可能性がある。刑法 211条は、業務上必要な注意を怠り人を死傷させた者に対し、5年以下の懲役もしくは禁網または20万円以下の罰金に処する旨規定している。 また航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律第6条2項は、航空関係の業務に従事する者が、過失によって航空の危険を生じさせ、航行中の航空機を墜落·転覆 覆没破壊したときは、3年以下の禁鋼または20万円以下の罰金に処す旨規定している。 > 第四に、民法の不法行為にもとづく損害賠償の責任が問われることになる(民法709条)。民事上の責任は、航空事故の直接の当事者であるパイロットや管制官、あるいは整備の担当者など個人が直接賠償責任を負うことはなく、その個人の使用者が賠償請求に応ずるのが原則である。これに関する責任は、航空機の使用者に対するもの、荷主、 旅客に対するも、地上第三者に対するものに分けられる。 > 第五に、航空事故の直接の当事者が所属する会社などの社内処分(降給、動務転換、懲戒免職処分など)を受ける可能性がある。 > 航空事故関係者は、以上のような法とのかかわりをもつことになるが、この法的な問題をさらに詳しく検討するために、昨年(昭和60年)8月12日に発生した日本航空所属ボーイング747S R-100 型(航空機登録番号了A8119)機の墜落事故を素材として、行政责任、刑事責任、民事責任の順で間題点を考察してみることにする。 > (1) 事故の概要 > 事故に至る経過については、まず事故機(JAL123便)は8月12日 18時12分に東京国際空港を離陸、18時25分伊豆半島東方上空で、東京航空交通管制部に異常事態発生の緊急連絡をし、東京国際空港に引き返す旨の要求をした。管制部は、右旋回し東方向へと指示したが、事故機は操縦不能という報告をした後、北西に向かい駿河湾上空を横断、焼津付近から進路を北にとり、富士山の西側上空通過、大月付近で高度を下げ北上、群馬県上野村の長野県境にある三国山付近の山中に墜落した。 > 翌日、4人の生存者が救助されたが、残り520人が遭難し死亡。このうち遺体収容者の中で身元の確認ができたのは518人であった。 > 運輸省航空事故調査委員会は、異例の速さでボイスレコーダー、フライトレコーダーの調査結果を公表し、事故機の機体の解析状況についての中間報告をした(昭和60年8月27日)。 > またアメリカでも国家運輸安全委員会(NTSB)が、事故原因について圧力隔壁の破裂から垂直尾翼が破壊され、油圧系統も機能が失われたためという疑いをもち、尾翼部の設計改善について連邦航空局に勧告するに至った。 > (2) 行政責任 > この事故について, 航空の監督者である国の行政責任を問えるかという問題がある。航空機の安全性の確保は、航空法にもとづいた耐空証明(10条)型式証明(12条)修理改造検査(16条)などの制度により行われている。 > 運輸大臣がこれらの証明を出すことによって、安全性が証明されたということになるが、今回の事故機も耐空証明をとっており、修理改造検査を受けているのであるから、もしボーイング社の修理ミスが立証されたときには、その修理ミスを発見できなかった行政側に、安全に対する監督責任があると考えられる。 > この間題を考える前に、行政責任に関して一般的にどのように理解されているかを述べなければならない。 > 行政権が行う活動は,、公益のためのものであり、この公益の管理者としてどの程度のことを国民に施すことができるかは、 行政が適宜判断する自由裁量の事項である。 したがって、もし行政活動に不適当なところがあり、 国民に損害を与えることがあったとしても、ただちに違法となり不法行為となるとは言えないと考えるのが一般的であった。 > その後、昭和40年代に起こった一連の薬害や公害に関する訴訟などが契機となり、50年代には行政側に対する責任思考に変革がおこった。 その主な要点は、行政手段によって比較的簡単に被害の発生を防止できたのに、行政側がその権限の行使を解怠したために、国民に被害が発生する事を放置したときには、行政監督上の責任があるというものである。 > さて、本件事故についてはたして行政側 (運輸省)の法律上の監督責任を問うことができるであろうか。 > まず、国の監督権限の範囲と具体的状況との相関関係を明らかにできるかの問題であるが、特に日航側の整備や管理行為が多様に介在している点を、国の監督義務との関連で個別的に因果関係(原因一結果の関係)を認めることは非常に困難ではないだろうか。 > わが国の裁判所は、 かつて自動車の安全検査に関する国の責任について、ひとつの基準を示した。 > 名古屋高等裁判所は、国の検査後にブレーキに欠陥があって事故が発生した事例について、 「自動車の安全性確保の第一次的な責任は使用者にあり、国は後見的に使用者の義務をチェックしただけ」と判示した。 したがって、 国の検査官は、法令に従って安全検査をすれば十分であり、国の不法行為は認められず、国家賠償法上の問題も生じないとするものであった。もちろん、国側がすべての場合、監督責任を免れることはあり得ないことであるが、行政上の監督責任は事業者の責任と比較をし,過失の寄与率に応じて責任の有無。あるいは程度を考えるべきではないだろうか。したがって、日航機の墜落事故についても国の安全監督上の義務違反を問うためには、国が作為的に、あるいは不作為的に環庇ある行為を行わせたり、見逃していたことが明らかになった時。責任を負わなければならない。 > (3) 刑事責任 > 今回の事故について、日航、ボーイング社などの刑事責任については、どのように考えることができるであろうか。 > 新聞報道によると昭和61年4月12日、日航事故の死者の一部(190名)の159家族は、日本航空の取締役会長,取締役社長など幹部5人と、ボーイング社の会長、社長、それに運輸大臣と運輸省の幹部合わせて5人に対し「刑法」 221 条の業務上過失致死傷罪、「航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律」6条2項の業務上過失による墜落罪で告訴したことが明らかになった。その内容は、日本航空の会長、社長、幹部に対しては、ボーイング社の修理ミスを看過した点を、ボーィング社の会長、社長に対しては、 B747S R-100の設計に過誤があったことと、事故機の修理にミスがあった点を、運輸大臣と運輸省幹部に対しては、設計に過誤のあるB747S R-100に型式証明を行い、修理ミスを看過して耐空証明を行ったこと、さらに日本航空の整備体制に対し国の基準に適合するとしていた点を指摘し、それぞれに刑事上の過失があるものとしている。この種の刑事訴訟は、過去の裁判例からみても、過失の認定に多大な労力と時間をかけなければならず、判決が出るまでに数年かかることが予想される。 したがって、裁判所の過失の判断基準については今後の動向を待たなければならないが、本稿では刑事上のいくつかの問題点を考えてみたいと思う。 > 刑法は、原則として故意犯を処罰し、過失犯が処罰されるのは例外である。 > 例外的に過失犯が処罰されるのは、罪を犯す意思がなくても、結果(人的·物的被害)が重大であったことと、行為をする際の決意(不注意)に非難するに足る重大なものがあり、さらに結果を回避するための態度をとらなかったことに、 法的な責任を科そうというものである。刑事責任は民事の場合とは違って個人責任を前提とし、犯罪の成立要件も厳格である。したがって、先に述べた被害者の遺族による告訴の内容が、具体的に誰による過失によって墜落事故に至ったのかを明確に立証しない限り、刑事上の過失責任を問うことは困難のように思える。 > もしボーイング社の設計上の重大な過失や修理をした際の欠陥が事故原因だとしたら、その設計や修理に具体的に関与した人、さらにその監督責任者であるボーイング社の幹部が刑事責任を問われることになる。ただしボーイング社はアメリカの企業であり、責任者もアメリカ人であるが、事故は日本国内で発生しており、修理も日本で行われていることもあって、裁判管轄は日本にあり、日本の刑法の適用を受けることに問題はない(これを属地主義という)。 > また、 日本航空に対しても、修理ミスに気付くことができる状態であったかを検討し、もし気付くことができたはずだと認定される、ここにも刑事上の管理監督を怠った過失があるとされる。 > 以上のような理由で、関係者の刑事過失を問うとしても、今回の事故は程度の異なる過失が幾重にも重なり合っているいわゆる「過失の競合」の典型的な事例であり、因果関係を認めることは困難を伴うものと思われる。しかし、最近の裁判所の過失犯に対する認識は、過失を「事故型過失」と「構造型過失」に大別し、 特に構造型過失については、管理·監督者の判断の誤りが連鎖連動して事故発生につながる構造にあったとして、 管理者の刑事過失責任を認めるケースがでてきている。したがって、今回の事故に対しても、 この構造型過失が認められる可能性がないとは言えないであろう。また、運輸大臣と運輸省の幹部に対するこの種の刑事責任の追及は、筆者の知る限りでは先例はなかったはずだし、 行政責任とは別に過失犯としての責任を問うことができるか、 注目に値する。
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