Re.(13) 断熱膨張に伴う温度低下の関連性

  • 投稿No.877 元投稿No.875 さんへの返信
  • 投稿者:せきたに
  • 投稿日:2022-01-22 17:12:26

> 事故機に発生した視界を遮るような白い空気の状態は、霧(液相状態の水の微粒子)ではなく、煙(何らかの燃焼現象に伴うがガスの一種)である可能性は否定できない、ということですね。
> しかし、当方としてはやはり、急減圧に伴う霧と解釈するほかないと考えます。発生と霧散の理由がはっきりしていますし、マスク落下と客室高度警報発報の事実ともよく合致するからです。

佐伯さんへ

コメントを読ませてもらったが、「客室高度警報音」と断定されているところには疑問がある。

『天命の陳情』(村岡伸治著)のP69には以下のような記述がある。

 「この警報音については、『疑惑』のP214では、客室高度警報音または離陸警報音となっており、どちらの警報音であるのかについては、解明されておらず、放置された儘になっています。しかし、P196には、この警報音は何の警報音であったのかについて、事故調見解が記されており、事故調は、この警報音は急減圧の発生を知らせる客室高度警報音であり、コクピットクルーが1秒後に消したものと、決めつけてしまっておられます。

 即ち、事故調は、この警報音は、どちらの音であったのかについては、曖昧であったにも拘わらず、客室高度警報音であったと、一方的に決めつけてしまっておられると云うことです。

 この警報音が客室高度警報音であれば、大規模な急減圧が発生したとの証になるとも思いますが、離陸警報音であったと云うことが判明すれば、その証とはならず、逆に、大規模な急減圧が発生したとの事故調の主張が、否定される可能性があります。私は、この警報音は客室高度警報音ではなく、離陸警報音であったと思いますが、この点については、気づきにくい落とし穴がありましたので、以下に、その落とし穴について説明することと致します。

 まず、警報音についてですが、警報音と云うものは、その警報の内容が識別され、うるさいと感じた時に消されるものであり、1秒では、何の警報音かも識別できないと思います。従って、コクピット クルーが1秒後に消したとする事故調見解には、大変な無理があり、とても納得できるものではありません。

 事故調が、この警報音を客室高度警報音であると決めつけられた、その理由は、客室内の白濁現象、耳詰まり、酸素マスクが落下した等の生存者による証言があり、その上、酸素マスクが落下した等の生存者による証言があり、その上、酸素マスクが落下している機内写真が証拠品として、提示されたからだと思いました。また、離陸警報音は空中では鳴らないものと学習をしておられたからだとも思われます。

 この警報音については、自動操縦装置を解除した時の音ではないかとの意見もあり、事故調は調べ直しておられますが、その音はないとのことですので、まず、この点から説明することと致します。

P20からすると、巡航高度24,000フィートに達し、ピッチ(迎角)を安定させ、正に自動操縦装置のスイッチを入れようとした時、ドーン音が発生しているようです。当時は、今とは違い、手動での操縦が重要視されておりましたので、CAPT見習中は、しばしば手動による上昇の練習をしていました。未だ手動操縦であったため、自動操縦装置解除の音は録音されなかったと思われます。事実、添付の朝日新聞のCVR解読記録文の中には、「マニュアル(手動)だから・・・・」とのCAPTの言葉があります。このことから、この1秒間の警報音は自動操縦装置解除の音ではなく、客室高度警報音か離陸警報音の内、どちらかの警報音であったと考えられます。

 この警報音は本来なら、空中では客室高度警報音としてのみ作動し、地上では離陸警報音としてのみ作動する、一つで二つの役目をする、同じ音色の警報音です。また、この警報音は空中では、通常は離陸警報音としては鳴らないものです。従って、どちらの警報音であるのかの識別が困難な訳ですが、作動油圧損失時には、空中であっても、この警報音が離陸警報音として鳴る可能性があると言われています。」

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