読書感想 「永遠に許されざる者」(小田周二さん 著) その3

  • 投稿No.87
  • 投稿者:せきたに
  • 投稿日:2021-10-10 13:00:23

 書物中、相模湾上空から始まり、静岡県藤枝市にかけて墜落状態に近い急降下があったとされているところについては異論がある。

 『圧力隔壁説をくつがえす』(青山透子さん著)によると、墜落の主要因は圧力隔壁の損壊ではなく、「異常外力着力点」であったということが記された公文書が見つかったという。

「圧力隔壁説をくつがえす」159ページ
 今回の発見は、異常外力着力点の位置とそこから始まった垂直尾翼の破壊が墜落原因である未解決事件だった、ということである。

その根拠は、
 「客室内与圧空気が噴出したのではなく、異常外力の着力点が垂直尾翼中部にあった、それによって垂直尾翼が破壊された、と事故調査報告書の『別冊』に書いてある。」と記され、(同書137ページ)

更に、
 この「外力」は、飛行機の左側の横、つまり側面から当たっている。(同書93ページ)

 と記されている。これは、垂直尾翼を破壊するほどの外力が垂直尾翼に横方向から衝突したことを意味し、飛翔体はズバリ、爆発物を搭載していないミサイルだったのではないかという。

 つまり、爆発物を搭載していないミサイルが垂直尾翼目がけて横方向から衝突し、それが原因で垂直尾翼の破壊が始まり、墜落の主要因となった。

 ここまでは新しい発見として受け入れれば良い。

 問題なのは、著者は「異常外力着力点」が相模湾上空で起きた事象だとされているところだ。
 「異常外力着力点」が相模湾上空で起きた事象だとすると、元パイロットの杉江弘氏の「陰謀説の真相」に記されている論理主張と相反関係となってしまう。

 「陰謀説の真相」で杉江弘氏は
 「それでは、「謎の飛行物体」は、垂直尾翼に対して、横から当たったということだろうか。もし、横からなんらかの物体が衝突してきたならば、反動で機首は物体が飛んできた方向に向くはずである。」(同書50ページ)

 客室乗務員の「大きな揺れはなかった」という証言によって、相模湾上空でそのようなことが起きていなかったのは明白だ。また、証言によると富士山の東側を通過するまでは雲の上のままであったことがわかる。

 それでは、『事故調査報告書別冊』に『垂直尾翼に対して、横方向から「異常外力着力点」となる物体が衝突し、それによって垂直尾翼の破壊が始まり、墜落の主要因となった。』と記されていることは誤りなのだろうか?

  JAL123便は長野県川上村梓山地区から見て、甲武信ヶ岳の方角から、徐々に高度を下げながら近づいてきた。
 そして、同地区の上空で90度の右旋回をし、今度は高度を上げながら、北東の方向、すなわち、三国山山系悪岩と呼ばれるあたりを目がけて一直線に上昇していった。そのあたりで、左旋回をしたかと思うとガクンと墜落していった。

長野県南佐久郡川上村梓山地区で墜落現場から2~3キロの距離で山あいの畑から目撃された女性は次のように語る。
(「鎮魂JAL123便/池田昌昭著」26ページ~)

 「当日8月12日午後6時52~53分頃、川上村梓山地区の上にある畑に出ていていちご摘みやレタスの収穫作業をしていた時だった。畑でいちご摘みをしていた手元が急に明るくなったので、ふと上空を見上げると真上に窓の明かりが一杯について、エンジン音がほとんどしない大きな飛行機が飛来してきた。上空400メートルくらいで一瞬お化けが出てきたかと思った。

 子供が『あれはジャンボ機だ』とすぐに叫んだくらい見たこともない大きな飛行機で埼玉の方から飛んで来た。電気を一杯つけたジャンボ機の全部の窓に明かりがついていたが乗客の姿は下からは見えなかった。

 飛行はフラフラしていなく一応安定していて垂直尾翼が欠けていたかどうかは分からなく、機体からは煙は出ていなかった。畑の上空で右旋回をして2~3キロ先にあるその昔岩から毒物が出たことから長野群馬県境三国山系通称『悪石』と呼ばれる岩山にぶつかりそうになりそれをスレスレにかわし左旋回をしたかと思うと、飛行機は見えなくなった。

 地元民が最後に目撃された左旋回の要因が、JAL123便が飛んで行った方向の西側から飛来した物体が衝突したことで「異常外力着力点」が生じた可能性があり、そうするとJAL123便の進行方向左側から衝突したことになり、「飛行機は反動で機首は物体が飛んできた方向に向く」と言われる杉江弘さんの説と合致する。「左旋回をしたかと思うとガクンと墜落していった。」というところは、生存者の落合由美さんの次の証言ともぴったりと一致する。

 「安全姿勢をとった座席のなかで、体が大きく揺さぶられるのを感じました。船の揺れなどというものではありません。ものすごい揺れです。しかし、上下の振動はありませんでした。 ・・・そして、すぐに急降下がはじまったのです。」

 航空機が墜落する場合、その主となる要因が墜落から1分以内に発生している場合が多いのが実際だというが、それとも合致する。

 そうすると「圧力隔壁説をくつがえす」75ページに記されている事故調査報告書別冊からの抜粋として引用されている図10の「異常外力着力点」は相模湾上空ではなく三国山上空で生じたものであると思われ、「異常外力着力点」が生じた直後から文字通りの急降下が始まったと考えられる。

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