事故調が主張する「修理ミス」は、本来ならば、あり得ません(4/5)

  • 投稿No.3039
  • 投稿者:玉ノ井重孝
  • 投稿日:2023-11-02 16:52:29

<(3/5)から続く>

(本題15)事故調査報告書によれば、この「当て板」は、修理作業チームが、「廃棄する下側の圧力隔壁から、切り出した」とのことです。
(これは記憶違いかもしれませんが、現場で、何らかの「板材」から「切り出した」のは明らかです)。

(本題16)それならば、切り出し作業で「1枚だけ切り出す」のが当然です。
「2枚切り出そう」という発想は、本来ならば、「絶対に生まれるはずが」ありません。

(本題17)さらに、この「当て板」を取付ける作業でも、
「何で、当て板が2枚あるんだ? おかしいじゃないか!」と、
すぐに気付くのが当り前です。

(本題18)それを「おかしいと思わず」、当然だと思い込み、
2枚の当て板を「平然と取付けて」しまうのは、あまりにも不自然です。
本来ならば、「あり得ない」と言えます。

(本題19)さらに、(図4)で「下側のシール」を充填する作業でも、
「何で、ここに隙間(すきま)があるんだ? 当て板なんだから1枚板だ。隙間があるはずがない。おかしいじゃないか!」
と気付いて当然です。

(本題20)にもかかわらず、何とも思わず、平然と充填し、
「作業完了しました」と満足しているのは、
あまりにも不自然です。
本来ならば、「あり得ない」と言えます。

(本題21)当て板は、前述のように、複数の物体を、元々一体であるかのように結合するための取付板です。
したがって、リベット穴の場合、最低でも2列必要です。
この修理作業の場合なら、「上側の圧力隔壁用」と「下側の圧力隔壁用」として、「上1列、下2列、合計3列」が必要です。

(本題22)ところが、(図6)で、「当て板A」は、リベット穴が1列しかありません。
これを取付けようとすれば、
「何で1列しかないんだ? 上1列・下2列の、合計3列あって当然だ。これでは取付けようがない。当て板にならない。使い物にならない!」と、
すぐに気付いて当然です。
それに気付かず、正しいと思って、平然と取付けてしまうのは、非常に不自然です。
本来ならば、「あり得ない」と言えます。

(本題23)上記(本題19)で、「下側のシール」を充填する際にも、「当て板A」を見れば、
「リベットが1列しか取付けていない。これでは当て板になっていない。作業ミスだ!」と、
すぐに気付くのが当然です。

(本題24)(図4)で、シールは「当て板A」の上側と下側の両方に充填しています。
それはとりもなおさず、「当て板A」は、これだけの幅(高さ方向)しかないと、
充填作業者自身が、明確に認識していたことになります。
「これだけの幅(高さ方向)しかない」とは、上下両方の圧力隔壁に「正しく、またがっていない」、ということです。
この観点から見ても、「当て板A」が、「当て板になっていない!」と気付いて当然です。

(本題25)にもかかわらず、平然と充填作業を進めてしまうのは、あまりにも不自然です。
本来ならば、「あり得ない」と言えます。

<(5/5最終回)に続く>

削除前確認(削除を実行するには投稿時に設定したパスワードを入力した上で削除ボタンをクリックしてください)