CVR記録に「絶対あるはずの会話(機長昇格訓練)」が完全に「欠落」している

  • 投稿No.2999
  • 投稿者:玉ノ井重孝
  • 投稿日:2023-09-01 00:01:23

佐々木副操縦士は、事故調査報告書によれば、123便で「機長昇格訓練中」です。

(そのため、通常と異なり、左の「機長席」に佐々木副操縦士が着席し、右の「副操縦士席」に高濱機長が着席しています)。
(高濱機長は副操縦士として、佐々木副操縦士(訓練中の機長)の指示に従う操縦操作をします)。

緊急事態発生で「この訓練を中止する」のか、それとも「訓練を続行する」のか、大問題です。

この緊急事態を「佐々木副操縦士が、機長として、どう乗り切るか。それを見たい(審査したい)」と、高濱機長が考えても、必ずしも不思議ではありません。
(最初は、誰も墜落するとは思わなかったはずです)。

本来ならば、可能な限り早い時点で、高濱機長が、

(1)「機長昇格訓練を中止する。自分が機長に戻る。佐々木君は副操縦士に戻ってくれ。
福田君(航空機関士)も分かったね?」という趣旨の発言を明確に行う。

(2)「機長昇格訓練を継続する。佐々木君は機長として、この緊急事態に対処してくれ。
自分は副操縦士を続ける(審査官も続ける)。福田君(航空機関士)も分かったね?」
という趣旨の発言を明確に行う。

(注)「審査官」の表現は、私が勝手に行いました。
(正しくは、「査察操縦士」かもしれません)。

この「どちらかの発言」があって当然です。

これに対する、副操縦士、航空機関士両名の「了解した」旨の発言も、あって当然です。

これらの明確な発言がないと「どちらが機長なのか、誰にも判断」できません。

特に、佐々木副操縦士にとって一番の大問題です。

上記(2)では、緊急事態にもかかわらず、「自分が、そのまま機長として振る舞う」必要があります。

下手な対応をしたら「どんどん減点」され、

最悪の場合、「機長失格」もっと訓練を「積みなさい」と言われてしまいます。

機長昇格訓練に最終的に合格したら「晴れて機長」です。

「出世」できます。

一方、「失格したら」出世が吹き飛びます。

佐々木副操縦士にとって、死活問題です。

もし仮に、高濱機長が、上記(1)(2)ともに「何も発言しなければ」、

佐々木副操縦士の方から、(1)(2)のどちらなのか質問するのは、明らかです。

質問しないはずが、ありません。

さらに、もし仮に、高濱機長、佐々木副操縦士両者が、(1)(2)のどちらか「まったく言及しなかった」ら、

福田航空機関士が、しびれを切らして、(1)(2)のどちらか質問するのは、目に見えています。

◎ 高濱機長
◎ 佐々木副操縦士

どちらが「機長なのか」、福田航空機関士にとっても大問題です。

しかし、事故調査報告書の「CVR(コクピット・ボイス・レコーダ)記録」を見ると、

これらの発言が「まったくない」にもかかわらず、

高濱機長が、緊急事態発生後「初めから終りまで、機長として指示を出し続けている」ように見えます。

「機長だから、それは当然だと」真相究明をする人々が、頭から思い込んでいるように見えます。

ところが、以上の通り、「ちっとも当然では」ありません。

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「機長昇格訓練」は、佐々木副操縦士が、いわば、大まじめに「機長ごっこをする」わけです。

高濱機長、福田航空機関士も、一緒に大まじめに「機長ごっこをする」わけです。

だからこそ、緊急事態に、そのまま「機長ごっこ」を続けるのか、

それとも中止するのか、

大問題なのです。

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CVR記録に「あって当然の」この発言が、完全に「欠落」しています。

CVR記録を「改竄《かいざん》した」のは、明らかです。

事故調は絶対に「言い逃れ」出来ません。

そもそも、事故調は「公正・中立な調査機関」ではありません。

123便・事故調査報告書の「表紙」を見て下さい。

一番下に、『運輸省 航空事故 調査委員会』と明記してあります。

運輸省の「下部組織」です。

委員の人事権も、運輸省が、がっちり握っています。

委員会の「事務局」は、運輸省(航空局)の担当です。

運輸省に「刃向かった」ら、あっという間に「クビ」です。

事故調は、運輸省の指図を受けて、今までも「調査報告書」を何度も「ねじ曲げて」きました。

可能ならば、次回のコメントで「この件について」述べます。

(名前が変った「国土交通省と、運輸安全委員会」も、同じです)。

『・5.
62-2-JA8119
日本航空(株)所属 ボーイング 747SR-100型 JA8119 群馬県多野郡上野村』
<運輸安全委員会>
https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/download/bunkatsu.html#5

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