『日航123便墜落事件 JAL裁判』(青山透子著)からの抜粋 「出回っているボイスレコーダーについて」(その5)
- 投稿No.2383
- 投稿者:せきたに
- 投稿日:2022-12-13 21:33:44
『日航123便墜落事件 JAL裁判』(青山透子著)には、出回っているボイスレコーダーと国際民間航空条約との相関性、そして裁判を起こした趣旨について記されている。
以下57ページからの引用
訴訟開始前の2020年4月14日、日本航空側代理人弁護士の伊左次啓二、山下淳、寺前翔平弁護士三名のうち、山下淳弁護士から三宅弘弁護士に電話があり、次のような会話をしたという。
「ボイスレコーダーの記録は、市販の本のDVDとして添付されており、秘匿性はない」つまりDVDを聞けばよいではないか、音声データは開示されており、これに秘匿性はない、という見解である。世間に出回っているもので十分であってボイスレコーダーは秘密でもなんでもない、ということである。それならば、ボイスレコーダーの生データを遺族に聞かせて問題はないはずであろう。
ところが、「生データの現物は個人情報ではないので絶対に聞かせられない、さらに国際民間航空条約で決められているからできない」というのが今回の裁判での答弁である。
この矛盾に誰もが気づくだろう。
国際民間航空条約第13条付属書を遵守すると言いながら、JALはすでに法廷のみならずTV番組に放映するという手段でも一般人に公開しているではないか。
また他にも訴訟開始前の2018年3月9日、吉備素子さんの代理人弁護士赤石あゆ子弁護士に対して、日本航空側からきた回答は次の通りだった。
「運輸省事故調査委員会が取りまとめた報告書にはボイスレコーダーおよびフライトレコーダーの記録が示されておりますのでそちらをご覧ください。 日本航空安全推進本部部長・福田久」
以上のように、JAL代理人弁護士の山下淳弁護士は、秘匿性はないので、市販のDVD(法的な根拠がない代物)を聞けばよい、と答えた。さらに日本航空側では、事故調査報告書を見ればよい、と答えた。しかし、ボイスレコーダーそのものを第三者が検証していないことが問題なのであって、墜落機を操縦していた機長の会話の途中に不明な点が多く、生データをそのまま出している(書いている)かどうかもわからない。
だからこそ、生のデータを聞かせてほしい、という裁判なのである。