Re. 日本航空123便
- 投稿No.2070 元投稿No.2065 さんへの返信
- 投稿者:風のたより
- 投稿日:2022-09-07 01:27:27
舘野さんへ
風のたよりです。
当方の持っている情報をお話させていただきます。
舘野さんが書かれた隔壁より後ろのエリアにおける『空気の滞留』ですが、ご存じのように元日航の整備の方も同様の考察をされていました。
ですので、あり得る話と思いました。
しかも、修理ミス以外の隔壁には長年の使用で多数の与圧漏れ痕が存在したようで、後部エリアに漏れ空気があったことは事故調査報告書にも記載されています。
しかし、事故調査報告書の機体後部のイラストを見るとプレッシャーリリーフドア以外に何か所か外界に通じる通路があるようです。
それらがどの程度の気密性を持っているのか判然としませんが、リアルタイムに隔壁より後ろのエリアの圧力を外界の圧力に合わせることで機体に無用な膨張応力を発生させないのが目的だと思います。
であれば、外界への通路はそれほど気密性を持たない可能性があります。
よって、滞留空気が隔壁後方の内圧を上昇させる可能性はそれほど高くないのでは。と考えます。
日航の整備士さんのブログに『隔壁からの漏れが増加すると客室圧を高めるためにコンプレッサーが過負荷状態になる。
そのため機体にはそうした記録が残されていたはず。しかし事故調査報告書では全く触れられていない。』と書かれていました。
> それでは、圧力隔壁の後の空間に話を移します。この空間は飛行中に人がはいるところではありません。せいぜい地上に駐機している時に保守点検で人が入るだけです。従ってここには飛行中、空気圧をかけません。ここに何かの理由で空気圧が発生、滞留した時はプレッシャー・リリース・ドアーが開き、空気圧を抜いてくれますから、この圧力隔壁の後ろの空間には空気圧が滞留することはありません。これがプレッシャー・リリース・ドアーの役目です。
リベットによる部品締結についてお話しします。
リベットによる締結は、リベットを両側から圧し潰すことで複数の被締結物を固定します。当然、被締結物の数が増えるほど、全てのパーツに開けられるリベットの下穴に高い位置精度が要求されます。これは量産に適していません。
また、リベットにより締結される被締結物の厚みが薄いと締結軸力が低下が起きやすく締結信頼性が低下する特性があります。
リベットでもボルト・ナットでも被締結物の厚みが厚いほど緩みに対し有利になります。
また、接着剤を挟んでのリベット締結も接着剤の経年による収縮が起きるので緩みを助長します。
以上を踏まえて、B747についての説明をします。
超短期開発かつ短納期を要求されたB747は、それまでの骨組構造を廃止して簡素化な工法を採用しています。
具体的には、垂直尾翼の縦桁と横桁と外板の3つを一つのリベットで貫通して締めていたものから外板と横桁をリベット留めし、それらサブアッセンブリーされたものを縦桁にリベット留めする工法に変更しています。
これは、3つの部品の下穴の位置を合わせる必要がなくなり、低い工作精度で組み立てが可能になります。
そして、被締結物が3から2に減ることで被締結物の厚みが減ることになります。
こうした構造にすることでリベットの緩み性能が悪化することはボーイング社も承知いていたようです。
以下は先の元日航の整備の方が書かれたブログにある内容です。
それまでの主力機であったDC8よりはるかに少ない飛行回数での重整備を運航会社に指示、そのためヨーロッパの運航会社には極めて評判の悪い機種だったようです。
ですが、何故かJAL, ANAでは率先してB747を買ったようです。
> 圧力隔壁の亀裂、プレッシャー・リリース・ドアーの故障、これらがいつ起きたのかわかりません。修理後12,319回飛行していますから、6000回ほど飛行してから、亀裂が始まったとすれば、その後6000回も空気圧が滞留したまま飛行したことになります。しかしこのことにより圧力隔壁の後ろの垂直尾翼やAPUのある空間に空気圧が滞留するようになります。これ以降、機体が離陸着陸する毎に、垂直尾翼の外壁のアルミ板の接合部が引っ張られたり、元に戻されたりが繰り返されることになります。このようなことが無いことを前提に設計された垂直尾翼の外壁なので、まもなく接合部が摩耗して弱くなった事でしょう。あるいは、アルミ板の隅の一部はリベットがはづれ骨組みから離脱していたかもしれません。
以上、舘野様の考察に役立てば幸いです。