Re.(11) 断熱膨張に伴う温度低下の関連性

  • 投稿No.874 元投稿No.866 佐伯さんへの返信
  • 投稿者:せきたに
  • 投稿日:2022-01-22 00:01:51

> 川上さんが「白い煙」、河口さんが「煙」と表現したことについての疑問ということですね。
> 個人的には、辺りに立ち込める細かく飛び散った水をみずけむりのようだと表現しても別におかしいとは思えません。
> 落合さんは「濃い霧」と表現しているので、霧と表現するか、煙と表現するかは、個人個人の捉え方の差異の範疇ではないでしょうか。

佐伯さんへ

まずは「霧」ではなく「煙」ではなかったのか?という質問に対して丁寧に答えていただいたことに感謝する。

ゆるやかな減圧であれば異変直後に「霧」が発生しない、急減圧が生じたからこそ異変直後に「霧」が発生したという理屈で「煙」ではなく「霧」であればそれが急減圧が起きていたことの証になるということは理解出来た。

佐伯さんの文章が上手いので説得されそうになるが、自分なりには急減圧現象とのからみで考えると違和感を禁じ得ない。
佐伯さんの説明を逆に捉えると異変直後に「霧」が発生したということは必ず急減圧が発生していたと言うことになる。
ところが、急減圧が発生したのなら、それに伴う現象は温度が低下し、空気中の水分が状態を変えて水蒸気になるというだけでは済まないはずだが、まず生存者の証言からは寒かったという言葉が聞こえてこない。

それはともかく、圧力隔壁の一部に穴が空いて急減圧が起きたら断熱膨張が始まり、与圧領域内の空気が圧力隔壁に穴の空いた箇所から一様に非与圧領域内に吸い込まれるように出て行く現象になると理解している。
一方、過去に風のたよりさんと無名さん、佐伯さんとが関係する「天井裏の風?」というスレッドがあったが天井裏も与圧領域なら客室内も与圧領域だ。
天井裏の後方に当たる箇所の圧力隔壁説に穴が空いて急減圧が起きたなら、天井裏にだけ断熱膨張に伴う(垂直尾翼を吹き飛ばすほどの)空気の流れが生じたというのは非合理だ。

天井裏と客室を隔てる天井材の部分は乱気流の度合いによってはシートベルトをしていない乗客が頭を打ち付けることがあるというが、そういった際には天井材が凹むというからそれほど頑丈に出来ているわけでもなく、それぞれが完全に空気の行き来の出来ない独立した密閉状態の関係にあるわけでもないようだ。
それならば垂直尾翼を吹き飛ばすほどの減圧が起きて断熱膨張が始まったなら、天井材そのものが何ともないわけがない。一気に後方に向けて向けてめくれあがってしまうのではないかと考えるが如何?

また、客室内に発生した「霧」については断熱膨張に伴う空気の流れで一瞬で天井裏経由で圧力隔壁の開口部に向けてその他のものと一緒に排出されてしまうと考えるが、生存者はそのような証言はしていないようだ。
そして、温度の低下と同時に減圧に伴う深刻な酸素不足が起きるはずだがパイロット達は最後まで酸素マスクを装着せずに操縦を続けていたというからそれも不可解だ。

やはり私の場合は「霧」ではなく「煙」であったと考えた方がバランス感覚としては違和感が少ない。