富士山目撃にかかる検証

  • 投稿No.547
  • 投稿者:見学者
  • 投稿日:2022-01-04 23:36:12

1. 初期落合証言「富士山が左側に見えたので羽田に戻っていると考えた」
2. 遺書「18:30機体は急速に降下中」
3. 吉岡著書落合証言「交信はできている、予告なく着陸のアナウンスのあと富士山が見えた」
4. メーカーより、酸素噴出時間は15分程度
5. 吉岡著書落合証言「酸素がなくなるまで18分と計算したことがある」

 この全てが事実であると仮定した場合、
(1)DFDRより、27分に30秒で2,500ft程度、31分に40秒で3,000ft程度、34分に40秒で5,000ft程度、それぞれ降下遷移が認められる。
→前者ふたつはおよそ毎秒80ft(2.4メートル)、後者は毎秒125ft(3.8メートル)ほどの降下率である。
 ここで、縦揺れ角に注目すると、プラスピッチからマイナスピッチへの急激な変化が起こるのは、34分の時であり、上記2の急降下は、体感的にも、概算+15度から-10度への25度に及ぶ降下を伴う角度変化であるから、「急速な降下」と表現してもおかしくない。
 この時点で、落合さんが墜落を意識していたかといえば、吉岡著書落合証言にある”ベスト補助後の安全姿勢”もとり得る時間的余裕がないため、この時点での富士山目撃はあり得ない。
 衝撃音直後に東へ右旋回して、富士山を横切れば別だが、それを仮定すれば、青山著書目撃証言から、この時点で藤枝市で低空飛行することは不可能であり、かつ藤枝から右旋回して富士山へ向かっても、34分に富士山を左手に見る位置にたどり着くことはできず、矛盾を生む。
 また、焼津でも目撃証言があることは、朝日新聞記者著書のとおり。
 話を戻せば、18:34はおおまかにいえば30分の範囲に含まれる近似値であることを主張し、また27分や31分も含めれば、より30分に寄ってくることは言うまでもない。
 よって2は正と考える。

(2)メーカー周知の酸素マスク容量は、15分または22分
→全員が酸素を吸ったとしても、下限である15分を下回ると欠陥品となるため、酸素の停止は18:40と仮定。
 上記(1)より、藤枝証言を排除しても、焼津証言があるため、ここを通過して旋回しているから、DFDR記録は正として扱うが、酸素が切れるのは最短で18:40、大月上空旋回直前である。
 実際に、吉岡著書落合証言どおり18分で切れたとすれば、18:43、左手に富士山を目視可能な位置であり、43分10-20秒のロール角水平のタイミングであれば、目視可能(要検証)と考える。これを見て、「羽田に戻っている」と考えたと仮定する合理性は認められる。
 よって1および4、5はおよそ正と考える。
 およその理由は、「落合証言における18分記載は、当事者計算式であり、個人の感想である」ことを理由に、5の正確性を留保させるからである。
※ただし、18:47に「もうすぐ酸素はいらなくなる」とのアナウンスあり。

(3)吉岡著書落合証言で、安全姿勢をとったのは、交信はできている、急に着陸する可能性がある、というアナウンスのあとである。
→CVRによれば、48分07秒に「際は、あのー、予告なく着陸する」、55分35秒「からの交信はちゃんとつながっております」とある。
 後者の時間帯は目撃は困難な位置に到達しており、ヨーイングの程度により、その直前の55分後半、DFDRより機首方位および横揺れ角が一時的に左方向に遷移する動きが確認できるが、機首方位が270度(真西)まで戻せていないことから、後者のアナウンスの後に富士山を見ることはやはりできない。
 しかし、この一事をもって、「この時間帯の富士山目撃は困難」との主張は暴論であり、48分以降、富士山から平面で強引に東西南北にXY軸を切ったときに、X軸(真北)よりも東側を、270度前後で飛行している時間が数分存在する。
 アナウンスが実際に行われており、その時間以降に近接したタイミングで、安全姿勢をとり、その直前に富士山を目撃したのであれば、その整合性は崩れない。

 あー。資料の対比に疲れました。一旦ストップで。
 補足、反対意見おまちしてますー。