真殿知彦著「日航123便墜落『撃墜説』の真相」について
- 投稿No.4383
- 投稿者:安芸
- 投稿日:2026-03-16 07:44:16
この著書は、青山透子氏の一連の著作について、それらの誤りを糾弾しています。
例えば、青山著には、乗客が写した写真にある黒点、上野村小中学校生徒の作文、事故報告書にある「異常外力着力点」などに関する誤解や曲解があり、
さらに、「ミサイル撃墜説」や「火炎放射器説」という合理的根拠の無い主張が記されていることを詳細に指摘しています。
これらのいくつかは、この掲示板の投稿でも過去に何件か指摘されていますし、他にもネットでは様々に青山説の誤りを指摘されていますから、大部分は周知のことですが、一冊の著書に整理されて詳細に論じたのは、真殿氏が初めてと思います。
青山著を批判している内容については、概ね同意できます。
しかし、P212から始まる「第9章:事故原因の真相」の中で、P252以降に記す「事故原因の結論」については賛同できません。
ここで真殿氏は、「機体のどこかの劣化から破壊が始まり、垂直尾翼の破壊に至った」という趣旨を述べていますが、
どこから破壊が始まり、どのように破壊が進み、その過程でどのような応力を生じ、それがどのように記録されているのか、
具体的な説明がありません。
事故調報告書にあるフライトレコーダーのデータとどのように対応するのか、事故調報告書・附録―4や附録―6などの解析結果とどのように関連するのか、についても説明が必要です。
事故原因に関する真殿氏の説明は、具体性の乏しい机上の空論です。ワタナベ氏の動画と同類です。
真殿著は、青山著を批判することで、自衛隊に関する誤解を解き汚名を晴らすことには成功しているかもしれませんが、真相の解明には程遠いという印象です。
当地の大型書店をのぞくと、真殿氏と米田憲司氏と青山透子氏、3氏の最新の著作が並んで置いてあります。
日航123便墜落に関する3氏の視点は全く異なるのですが、事故調の圧力隔壁説を否定している点では共通しています。
解りにくさ・解りやすさを例えて言えば、事故調報告書は大学院生の論文で、青山著は中学生の作文です。
解りやすい青山著を批判して、事故調報告書の誤りを具体的に指摘しないのは、片手落ちです。
海上自衛隊元最高幹部という著者の経歴からすればより深い解析が可能なはずで、その上で、具体的に「事故原因の真相」を追求して欲しいと思います。
事故調報告書も青山著も、科学的には誤った解析をしているために現在の混乱を招いています。科学的に精度の高い解析が必要です。