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御巣鷹山の悲劇
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嵐と言います。 既に「垂直尾翼点検口の蓋?」というスレッドを立ち上げさせていただいておりますが 隔壁修理に関するスレッドを立ち上げさせていただきます。 日航123便は圧力隔壁の修理ミスが原因で墜落したとされています。 しかし、隔壁の修理ミスの内容について一般に知られていることに正しくない部分があると思います。 今回は、現場における修理についてまとめました。 絵や写真がないと伝わりにくいと思います。ですので修理のミスとされた部分を拡大した図などをネットで探して参照しながら読んでください。 ・認識違い「その1」 皆さんがご存じのように圧力隔壁は下半分が交換され、新旧隔壁の合わせ部に「ダブラ」と称する橋渡しの帯板を挟みました。 下半分の隔壁もダブラもおそらくシアトルで材料の切り出し、板組みアッセンブリ、リベットの穴開けを完了したものが日本に持ち込まれたと思います。 当然ダブラや下半分に開けられたリベット穴の間隔は設計図どおり正確に開けられたものだったはずです。 最初の修理作業として、日本に来た修理者は機内の隔壁の下半分を外す作業をしました。 その際アルミとアルミを結合していたアルミ製のリベットは柔らかいのでドリルで揉むことで簡単に取り除けたと考えられます。 その後、下半分を正規の位置に固定し,新旧の隔壁の間にダブラを挟んでリベット打ちをします。 本格的なリベット打ちの前にシアトルから持ってきた下半分を仮留め(仮留めとは持ってきた隔壁を数点のリベットもしくはボルトナットで位置合わせする工程)を行ったと考えられます。 そうすると、なんとあろうことか新旧隔壁のつなぎ目(事故調査報告書にあるL18番線上)に上下方向に隙間が生じたようです。しかも、隔壁のベイ2と3の部分すなわちお椀形状の1/2半径位置です。 持ってきた隔壁単品はペラペラで簡単に変形しますが、お椀状の隔壁はその周囲を固定されると一気に剛性が高まり容易なことでは板金作業により隙間を埋めることが出来なくなります。 そのため届かない新旧隔壁をつなぐためにベイ2と3部分のダブラを2分割して帳尻を合わせたようです。 あたかも修理者の無知でダブラを2分割してしまったように広まっていますが、それは間違いだと思います。その理由は以下。 アメリカ人の仕事のスタイルとして、作業者はその命令者すなわち修理手順書を書いた人間に必ず連絡を入れます。その上で変更は命令者の同意なしでは行わないと思います。 まとめますと世間で間違った認識をされている項目は次の2点です。 ・ダブラの2分割は隔壁のL18番線R18番線の全体ではなくL18のベイ2と3の部分のみであった。 ・ダブラの分割はシアトル本社の人間も了承して行われた。 以前、事故調査委員会の次席調査官の藤原さんとおっしゃる方がTVのインタビューで事故調査のために来日したNTSBのシュリード調査官は「来る前から何か掴んでいたようだ。」と語っています。 これは、来日前にボーイングから修理内容を知らされていた可能性を示唆しています。ここまでの話は誰のミスであってもボーイング社の責任には違いがないので事の顛末は変わりませんが。 次回は「隔壁修理の指示」に関する情報を書きたいと思います。
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