Re.(2) 断熱膨張に伴う温度低下の関連性

  • 投稿No.848 元投稿No.846 風のたよりさんへの返信
  • 投稿者:佐伯
  • 投稿日:2022-01-19 23:24:18

> そして、断熱膨張の途中に機内の空気中に溶け込んだ目に見えない水蒸気が目で見て判る大きさに膨張することで霧として目視出来るようになります。

皆さんに誤解を与えてほしくないです。上の記載は正しくないです。
水蒸気が大きくなったから目に見えるわけではありません。水という物質が気体から液体に状態変化するから、光の作用を介して目に見えるようになるだけです。

> 大穴が空いて一瞬にして外気圧の0.3気圧まで低下(急減圧)したのであれば断熱膨張という現象により機内の温度がマイナス40℃迄低下します。

断熱膨張を正しく理解していないように見受けられます。
室内の空気は、外気と同等の圧力に下がった時点で膨張は止まります。それ以上は膨張しないので、この時点でおおよそ温度の低下も止まります。
だから、強いて言うなら、室内の空気は、断熱膨張という作用を受けても、強いて言うなら「外気温のマイナス17℃」と少しくらいしか下がらないのですよ。

そもそも、事故調査報告書は、「実際」の「機内の温度がマイナス40℃迄低下し」たとは推定していません。

Re.(2) 断熱膨張に伴う温度低下の関連性

  • 投稿No.847 元投稿No.846 風のたよりさんへの返信
  • 投稿者:せきたに
  • 投稿日:2022-01-19 23:16:44

> 123便が事故調査報告書にあるような大穴が空いて一瞬にして外気圧の0.3気圧まで低下(急減圧)したのであれば断熱膨張という現象により機内の温度がマイナス40℃迄低下します。
> この現象は飽和蒸気圧曲線と言う物理特性線図に従って圧力と気温が変化します。
> そして、断熱膨張の途中に機内の空気中に溶け込んだ目に見えない水蒸気が目で見て判る大きさに膨張することで霧として目視出来るようになります。以上のことは事故調査報告書にあるとおりです。
> しかし、機密が破れた際の気圧低下が時間を掛けてゆっくり起きる場合は、断熱膨張と言う現象ではなくなります。そうなると気温の低下も緩やかになりマイナス40℃まで下がることはありません。せいぜい高度27000ftの外気温のマイナス17℃までです。こうした状況であれば、エアコンにより半袖姿でも寒いと感じないプラス10℃前後に保たれる可能性があります。私は後者の減圧すなわち緩やかな減圧があったと考えます。
> 以上です。

風のたより さんへ
早速の回答、そしてわかりやすく解説していただいたことに感謝します。

「断熱膨張」という現象はおそらく日常生活の中では経験しない事柄だ。
「断熱膨張」が起きると25℃ぐらいの気温が数秒間のうちに一気にマイナス40℃まで下がるというのは恐ろしいことだ。
それにしてもあの墜落事故で生存者がいて機内の様子を語ってくれたのは奇跡に値する。
もしも生存者がいなければ相模湾上空で断熱膨張が起きていなかったということが判明しなかったかもしれない。

Re. 断熱膨張に伴う温度低下の関連性

  • 投稿No.846 元投稿No.845 せきたにさんへの返信
  • 投稿者:風のたより
  • 投稿日:2022-01-19 22:29:38

せきたにさんへ
風のたよりです。

123便が事故調査報告書にあるような大穴が空いて一瞬にして外気圧の0.3気圧まで低下(急減圧)したのであれば断熱膨張という現象により機内の温度がマイナス40℃迄低下します。
この現象は飽和蒸気圧曲線と言う物理特性線図に従って圧力と気温が変化します。
そして、断熱膨張の途中に機内の空気中に溶け込んだ目に見えない水蒸気が目で見て判る大きさに膨張することで霧として目視出来るようになります。以上のことは事故調査報告書にあるとおりです。
しかし、機密が破れた際の気圧低下が時間を掛けてゆっくり起きる場合は、断熱膨張と言う現象ではなくなります。そうなると気温の低下も緩やかになりマイナス40℃まで下がることはありません。せいぜい高度27000ftの外気温のマイナス17℃までです。こうした状況であれば、エアコンにより半袖姿でも寒いと感じないプラス10℃前後に保たれる可能性があります。私は後者の減圧すなわち緩やかな減圧があったと考えます。
以上です。

断熱膨張に伴う温度低下の関連性

  • 投稿No.845
  • 投稿者:せきたに
  • 投稿日:2022-01-19 21:05:53

「風のたより」 さんへ

『隠された証言』(藤田日出男 著)108ページに次のようなことが記されていた。
 断熱膨張に伴う温度低下の関連性について、述べられていることは合っているだろうか?
 ここは風のたよりさんに教えていただきたい。

「気体は熱を加えてエネルギーを与えると、膨張する。
 逆に熱を与えないで機械的に膨張させると、温度が低下する。これを「断熱膨張」と呼んでいる。
 飛行機の胴体に穴が開いて発生する減圧は、この「熱の加えられない」断熱膨張である。そのため必ず気温は低下する。
 事故調査委員会の計算でも65度気温が低下したはずだと試算されている。
 お盆のさなか、誰もが夏服を着ている時季に、数秒間で65度も気温が下がり、氷点下40度まで室温は低下したと報告書には書かれている。
 このような温度低下は急減圧では必ず起こる現象である・・・」

Re. 検証用資料 2

  • 投稿No.844 元投稿No.840 文系ちゃんさんへの返信
  • 投稿者:文系ちゃん
  • 投稿日:2022-01-19 17:24:39

検証用の資料です。

10.エルロンアクチュエータ 作動概念
http://imepic.jp/20220119/617520

現物とは違いがあるものとは思われるが、基本の動作概念は概ねこのような感じかと。
(間違いあれば訂正します)

バルブ弁体部がスライドすることにより油路形成される。
その際流入側と流出側は同時に開閉され、片方しか流路が形成されないような事態は構造上発生しないように設計されているものと想像する。

現実にはこのバルブはフェイルセーフ機構としての役割か、同一構成がもう一組あり、2連1セットとなっていて「タンデムバルブ」と称されている。

要はバルブが動けば油の流れる経路が形作られるようだ。
ただ、バルブ手前に逆止弁が設置されており、油の逆流は起こらないようになっているものと思われる。

(おいおい油圧正常時のタンデムバルブ、リンケージロッド、エルロンアクチュエーターあたりの動作を確認したい)

Re. 検証用資料 2

  • 投稿No.843 元投稿No.840 文系ちゃんさんへの返信
  • 投稿者:文系ちゃん
  • 投稿日:2022-01-18 14:35:14

検証用の資料です。

9.大月EPR-1
http://imepic.jp/20220118/521050

あたま下げたい 緊急降下したい の思惑があったとして、このスロットル操作は妥当なのか?

Re.(2) 検証用資料 2

  • 投稿No.842 元投稿No.841 風のたよりさんへの返信
  • 投稿者:文系ちゃん
  • 投稿日:2022-01-18 13:15:31

風のたよりさまへ  

早速の解析有難うございます。
大月に限らずの話になるのですが、過去どなたかシミュレータに飛行データを入れ、どう飛ぶかを検証されたようでして、その結果は概ね報告書航跡と一致するようになっていたようには記憶しております。

36分05秒今エマージェンシーディセントしてますので 37分04秒おりるぞ 同31秒あたま下げろ  以降あたま下げ指示連発
会話からは 大月より手前では ・意向としては降下したい ・ヘッドアップ傾向の解消をしたいが対応に苦慮している そのように感じとれます。
ただ、その具体的手法や、旋回することで高度を下げる意図があるとか、そういう操作をしようとしようとしている旨の予告発言はないようです。

輪の操作としては、意図せぬ旋回なら各ターン(A・B・C・D)付近では10秒程度かそれ以上、カウンター方向に輪を回したままの箇所があってもいいように思います。
意図しての旋回であってもやはり一定時間同じ方向への輪のホールドがありそうですが、どのターンにおいても(中立位置からの偏りはありますが)ダッチロール周期合わせでのカウンター操作は途切れません。ただ、Cターンを見ますとはっきりとロールが見て取れ、意図しての旋回の方が可能性としては高そうに思います。

「おもたい」 は度々出てきますが、物理的操作力の場合と、機体の反応が希望しているのとの比較で芳しくないことの比喩的表現とのどちらかには違いないようには思います。

大月旋回は、ギア下げ時の不揃いによる左右空気抵抗差でくるりと小さく旋回したような分析もかつてされていたようですが、逆三角形の一辺はおよそ12km見当で、一度で回る小旋回ではないこと、脚下げ自体はAターンより前で完了していることからこの説は違うと考えています。しかしながら機体の飛行特性は脚下げの前後で別物と言ってもよいくらい変化したものと推測しております。
あれだけの重量物ですので、機体安定化への寄与度は大きかったでしょう。

この後は、スロットル操作等がどうだったかを確認していきますが、その操作が、緊急降下およびあたま下げを目論むものとして妥当性があるのか が焦点となってきそうです。    

> 文系ちゃん様へ、いただいた大月での主要会話が時間的に正しいとするとエルロンとエレエベータは効いていたと考えてもよさそうに感じます。
> 特に*《下がるぞ》は間違いなく操作に対し反応があることを前提にした言葉です。
> 以上です。

大月旋回中は、進行方向に関しての会話ですとか、後の方ではよく出てくる機長の「ライトターン・レフトターン」等の指示がないのも特徴的かと思います。
クルーの操縦桿操作の関与がどこまで及んでいたかも注目されることになりそうに思います。      

Re. 検証用資料 2

  • 投稿No.841 元投稿No.840 文系ちゃんさんへの返信
  • 投稿者:風のたより
  • 投稿日:2022-01-17 23:25:53

文系ちゃん様
風のたよりです。

旋回軌跡と会話について感想と考察を書かせていただきます。

「い」手前:
・「あーあたま下げろ」はギヤダウンで頭上げ姿勢が出たのでそれへの対処指示。

「い」ー「ろ」間:
・「あたまをさげろ」は頭上げ姿勢への対処継続。
・「あったま下げろ そんなのどうでもいい」+「ストールするぞ」は先の頭上げ姿勢の一層の悪化への対処。
・「両手で下げなならんぞ」は油圧ロスの重ステ状態のエレベータ操作を両手で押し切れの指示。

「ろ」ー「は」間:
・「あたま下げろ はい」は頭上げ姿勢への対処継続。しかし、「い」ー「ろ」間のあたま下げよりも深刻度合いが下がったように見える。
・「パワー」は頭上げ姿勢による失速防止。
・《おもたい》は右旋回のエルロン輪操作力。

「は」ー「に」間:
・「あたま下げろ」は頭上げ姿勢への対処。
・「おもたい もっともう少しあたまさげろ」は右旋回のエルロン輪操作力に力が必要。と同時に頭上げ姿勢が少し解消方向に向かった。
・*《下がるぞ》はエレベータ操作による高度下げの指示。
・《おもたい》は右旋回のエルロン輪操作力。

考察
(1)《おもたい》は操作により期待した機体挙動に対し操作力が大きい場合に発せられる可能性が高い。普通、全く反応のない操作なら《おもたい》ではなく「硬い」「効かない」と発すると思う。
(2)*《下がるぞ》は明らかに操作に対し機体の挙動が起こることを前提にした発言。
(3)いただいた図の真上を北とすると「北東からの風」の存在が考えられる。「い」直後の右旋回は風下方向への旋回のため、比較的エルロンが効きが良かった。同じく「ろ」手前の右旋回も風下方向のためエルロンが効いた可能性がある。そのため「い」ー「ろ」間の旋回ではエルロン輪操作に関する「おもたい」の発言が出ない。
(4)「は」手前の旋回と「に」直前の旋回は北東の風に逆らう風上方向旋回になるためエルロン輪操作の効きが悪くなる。そのため、より一層力を入れる必要があったため「おもたい」発言が出たと考えられる。

文系ちゃん様へ、いただいた大月での主要会話が時間的に正しいとするとエルロンとエレエベータは効いていたと考えてもよさそうに感じます。
特に*《下がるぞ》は間違いなく操作に対し反応があることを前提にした言葉です。
以上です。
     

検証用資料 2

  • 投稿No.840 元投稿No.643 文系ちゃんさんへの返信
  • 投稿者:文系ちゃん
  • 投稿日:2022-01-17 17:07:41

検証用の資料です。

7.エルロンアクチュエータ 動きの方向
http://imepic.jp/20220117/605050

入力と出力の向きは逆となるが、油圧作動時と人力時とでは同一方向に動くので、動きの方向としては問題なし。
※間違っていれば修正します

8.大月旋回部主要会話
http://imepic.jp/20220117/605060

だいたいです。
果たして大月旋回は意図して回ったのか それとも回ってしまったのか?

Re.(6) ダッチロールはどうして発散しなかったのか?

  • 投稿No.839 元投稿No.838 佐伯さんへの返信
  • 投稿者:無名
  • 投稿日:2022-01-16 23:31:31

佐伯さん

ありがとうございます。テール部分の乱流よるダッチロール発生説でしたか。正直なところよくわかりませんね。事故調査報告書の写真ではAPUや防火扉部分は比較的綺麗にスッポリ抜け落ちた印象でした。風のたより氏はどうしてもテール部分に拘りがあるようで、「テールから客室内への逆風」説も未消化のまま終結となってしまい残念です。我々、事故調肯定派よりも反事故調派の落胆が大きいと思いますが。笑

ところで、風のたより氏が議論中、しきりに勧めていたYouTubeのJikusen Takahiroチャンネルはご存知でしょうか?
https://youtube.com/channel/UCWnBT7TjBdIiGplYKTvE8Qg
私は、ある一点が引っ掛かってしまい動画内容に否定的ですが、事故調推論に近く一考の価値はあると思います。
是非、佐伯さんの感想を頂きたく存じます。気長にお待ちしていますのでよろしくお願いします。