Re.(6) 垂直尾翼破壊の謎

  • 投稿No.2123 元投稿No.2119 風のたよりさんへの返信
  • 投稿者:鷹富士
  • 投稿日:2022-09-15 17:43:00

風のたよりさんへ

ご紹介いただいたYoutubeを見ました。

事故調報告書に多くの疑念・誤りがあるという点は私の立場と共通ですが、DFDRの解析についての細部は同意できない事が多々あります。
最大の問題は、尾翼に生じた力・変位が一瞬にして機首へ伝わるという前提で論理を組み立て、何秒かかるかを算定していないことです。
これだと、事故調と同床異夢です。
また、油圧の消失を考慮していないことは事故調以下です。
ただし、垂直尾翼は内圧で破壊したのではないという点は、論理は異なりますが、私がこの掲示板で投稿したこと(No.1937など)と結論としては同じです。

No.2107に記された『舵が斜め下方向』に動いたという情報はDFDRの記録そのものではなく、Youtubeに出たどなたかの(あるいは風のたよりさんの)解釈であるらしいこともわかりましたが、3分50秒付近からのDFDRに関する解釈についても私は同意できません。

以下、CWPとCPPに関する私の解釈を述べます。

1、DFDR拡大図の中の「CWPの45秒から47秒にかけての右への振れ」と「CCPの38秒にピークのある下への振れ」は、36秒の異常な衝撃に対するタイミングから見ても、振れの持続時間の短いことからみても、操縦士の操縦によるものではありません。

2、DFDR図(全体図)を見ると、CWPは若干の時間のずれを伴いながら、RLLとほぼ同じ動きをし、CCPは、PCHと相関性の高い動きをしています。いずれも、操縦士の操縦による変動は皆無です。このことは、24分36秒の異常事態発生以後、CWPとCCPは機体の動きに反応して動いていたことを示します。

3、CWPは、油圧システムおよび信号線を介して補助翼とつながり、全体として一つの自動制御システムを構成しています。同様に、CCPは、昇降舵につながります。

4、正常状態ではCWPの指示に応じて補助翼が動きますが、油圧が消失するとCWPによる補助翼の制御が消え、極論すれば補助翼はブラブラした状態になります。信号線は生きていますから、補助翼の動きは信号線を介してCWPにフィードバックされますから、これが異常事態発生以後のCWPとして記録されます。CWPとRLLとが似たような動きをしているのは、このような理由です。

5、正常状態のCCPは昇降舵を動かしますが、油圧が消失するとCCPによる昇降舵の制御が消え、上記同様に、昇降舵の動きは信号線を介してCCPにフィードバックされますから、CCPとPCHが相関性の高い動きを示します。ただし、「CCPの38秒における振れ」は、まだ油圧が残っていて、昇降舵が衝撃に反応した結果だと思います。

6、話を戻しますと、異常事態発生前後の短い時間に、操縦士がなんらかの回避のための操作をした形跡はなく、『舵が斜め下方向』に動いたというのは、合理的根拠の無い誤解と考えます。